あたし限定ホストクラブ3
11
「悪いけど、ちょっと抜ける。」
ナガレくんが、裏方で仕事をしてる男の子に言った。
「マジ?お前抜けたら困、」
「客よりカノジョが大事。」
ナガレくんは冗談っぽくニッと口角を上げ、真っ赤な顔をしたミチルの頭の上から大きなシーツを巻きつけるとそのまま抱えて教室から出て行く。
そして。
「ごめん。俺もちょっと抜けるから。」
「え?ウソだろ?お前ら2人に抜けられたら…、」
スグルは零れ落ちそうになっているあたしの目の滴を指で軽く拭い取ると、
「アカリ、すぐ追いつくから廊下出て左に真っ直ぐ歩いていってて。」
申し訳なさそうに微笑んだ。
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