あたし限定ホストクラブ2【120ページ完結】
撮影会
そんなかわいいスグルもあたしは大好きで、あたしの顔は思わずニヤける。
ヤバイ。
かわいい。
このスグルも撮りたい。
「スグル、撮るよ?」
あたしは携帯電話のカメラを向けながらスグルにジリジリと近付き、何度もシャッターを切っては保存を繰り返し、
スグルはどんな顔しててもかっこいいから、ついつい、いろんな角度からのスグルを撮ってしまったあたしの携帯電話の中には、スグルの画像がいーっぱい保存された。
でも。
一番ほしい写真がない…。
あたしが一番大好きな、包み込むように柔らかいスグルの笑顔。
あたしは、スグルのあの笑顔を撮りたくて。
「スグル。」
「うん?」
「あたしのこと好き?」
スグルに問いかける。
スグルはいつだって、
「好きだよ。」
あたしの大好きな笑顔でそれに答えてくれるから。
「わぁぁい!!撮れた!!見て!!」
あたしは、最高のタイミングでシャッターを押すことが出来て、
「…自分の顔はあんまり見たくないかも。」
はしゃぐあたしを見て、スグルはクスクス笑う。
「このスグルの笑顔が一番好き!!」
ウキウキしながら、さっそく待ち受け画面に設定して、閉じた携帯電話を開くと、優しく微笑んだスグルの顔が画面に出て。
「うれしい〜…っ!」
あたしはうっとり画面を眺めた。
好きな人の写真って、やっぱりうれしい。
いつも持ってる携帯電話だから、開くとスグルの顔が出るっていうのは、いつでもスグルが見れるってことで…。
思わず顔がニヤけてしまう。
よだれが垂れそうな勢いで、待ち受け画面を見つめるあたしに、
「アカリ、顔上げて?」
スグルがそう言うから、携帯の画面を閉じて顔を上げると。
「自分の写真に負けるのは悔しい。」
って眉を垂らしたスグルは、クスッと笑い、顔を傾けてあたしの唇に軽いキスをした。
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