サクヤとミズホ【38ページ完結】
初めて
あたしが抵抗しないことに気付いたらしいサクヤは、
「抵抗しないなら最後までヤるぞ。」
一度、動きを止めて、あたしを見下ろした。
「これ以上はマジで止まんねぇ。」
サクヤは、意地悪で、オレ様だけど、ムリヤリしようとしてるわけじゃない。
ちゃんとあたしのことを考えてくれて、引き返せるように聞いてくれてる。
決意を固めたあたしは、サクヤの目を見つめ返して。
小さく頷いた。
今までの関係とはかわってしまうかもしれないけど。
それでも、あたしは相手がサクヤならこのまま抱かれたいと思ったから。
あたしの返事を確認して、いつもの意地悪な笑顔じゃなくて、フッと優しく微笑んだサクヤは、
「ミズホ、初めて?」
「…うん。」
「優しくしてやる。」
あたしに優しいキスを落とした。
サクヤは、慣れた手つきであたしの服を脱がせていく。
その間も、サクヤの舌や手はあたしに刺激を与え続け、
「…やぁっ…、…」
あたしは身体をくねらせる。
「ミズホ…、エロい。」
そう言ってクスッと笑ったサクヤはいつもの意地悪なサクヤで、あたしはまた恥ずかしくなって、真っ赤な顔をさらに赤くする。
サクヤとこんなことになるなんて思ってもいなかったから、不思議な感じ。
でも、やっぱり。
『初めて』は好きな人がいい。
…サクヤがいい。
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