サクヤとミズホ【38ページ完結】
ささやかな希望
その後も、サクヤとあたしの関係は続き、
サクヤは毎日のように、朝っぱらからあたしを求めてくる。
お年頃とは言え…、エッチってこんなにするものなの!?
と思いつつ、あたしは拒否なんて出来ない。
あたしを抱き終わった後、ぐったりしたあたしを抱きしめてサクヤは妖艶に笑って。
「もっかいしたくねぇ?」
「…したいのはサクヤでしょ。」
「したいよな?」
「サクヤの頭の中ってそれしかないの…?」
「犯す。」
「…ゃぁあっ…!」
…もう一回ヤるらしい。
あたしはサクヤが好きだけど、
サクヤはそうじゃない。
だから、
あたしとサクヤの関係は、
身体だけの関係。
俗に言う『セフレ』。
いつの間にか、あたしにとって、『家事』と『エッチ』は、
サクヤを繋ぎとめる手段になっていた。
好きな人には、自分以外とエッチしてほしくない。
それはきっと、誰もが思うことだと思う。
だから、あたしはサクヤを拒まない。
これだけエッチしてれば、サクヤは他の人とはしないだろうから。
これは……あたしの、ささやかな希望。
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