サクヤとミズホ【38ページ完結】
お風呂
ご飯を食べて、後片付けをして、2人で映画を見て。
「ミズホ、風呂入れよ。」
「……っ!!」
サクヤにサラッと言われて、あたしは言葉に詰まった。
お風呂…!
もちろん、お風呂に入る気で、下着もパジャマもシャンプーも、お泊りセットは一式持ってきてるけど…、
なんだかすごく恥ずかしい…!!!
人の家で服を脱がなきゃいけないってことにすごく抵抗を感じる!!!
あたしはサクヤが寝てから入ろうと、チラッとサクヤに目線を送り、先に入るように促した。
…つもりだったけど…、
「一緒に入るって?」
「…!…ちがうっ!!」
真っ赤になったあたしを見ながら、サクヤはクッと笑いを噛み殺していて、
「お前、ホントに飽きねぇな。」
いつものように口角を上げ、イタズラに笑う。
いつもサクヤのペースで、あたしはからかわれるだけ。
わかってるのについ反応してしまうのが悔しいっ!
「先に入ってよ!」
「へいへい。」
あたしが赤い顔で睨みながらクッションを投げ付けると、クッションを手で受け止めたサクヤはゆっくり立ち上がって、
「いつでも入ってきていいぞ。」
あたしに向かって妖艶な笑みを浮かべた。
入るわけないでしょうがぁぁあ!!!!
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