サクヤとミズホ【38ページ完結】
夕食
次の日、放課後いつもは別々に帰るあたしとサクヤは、一緒に学校を出て、帰りに食材を買うためにスーパーに寄った。
「晩ご飯何がいい?」
「ミズホが作るもんならなんでもいい。」
「どういう系がいい?」
「肉。」
「わかった。野菜たっぷりメニューね!」
「…なら聞くなよ…。」
今日のメニューは、温野菜サラダに、カボチャの煮物、豆腐のお味噌汁。
…と、かわいそうだから豚の生姜焼き。
あたしがごはんの用意をしてる間にサクヤはテレビ見てて、時々キッチンまで来ては、
「腹減った…。」
「人参でもかじって待ってて。」
「…オレは馬じゃねぇ。」
こんな会話をして、またテレビを見に行く。
こんなやりとりさえ楽しいと感じてしまうあたしは、きっと病気なんだ。
サクヤ菌に侵されてるに違いない。
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