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あたし限定ホストクラブ1【85ページ完結】
お化粧レッスン


どのくらい経ったのか。

時間はわかんないけど、スグルと話してると、シズさんが部屋に入ってきた。



そして、

「あっちの部屋のソファで寝てなよ。」

ってスグルを追い出した。



スグルは「わかった。」って小さく返して部屋を出ていく。





あたしがちょっと寂しいなぁ…なんて思ってると。






「スグル絶対びっくりするよ。楽しみだね!」

ってシズさんが楽しそうに笑った。




「じゃあ外すね。」

シズさんがあたしの顔にくっついたものを手際よく外していく。

どんな形のものをつけられていたのかもわからないけど、
ギュッと挟まれていたまつげが解放された。


…でも、まだ、なんだか目元に違和感を感じる。





顔についてた物を全部外して自由になったあたしの顔を見て、
シズさんが満足そうにうなずいた。


「いいじゃん!上出来!」




シズさんが出してくれた鏡をおそるおそる…、
でも、ちょっとワクワクしながら覗き込んで。





「…え?」

鏡にうつった自分をみてびっくりした。



「………二重まぶたになってる…!」


あたしの一重まぶたが、くっきりした二重まぶたになっている。




「まつげカールって、カールの力すごいから、二重になる人結構いるのよ。」



あたしは、二重まぶたになったことがうれしくて、
鏡を見て、何度も目をパチパチさせた。






「今、お客さんがパーマしてるから、その間にお化粧もしちゃおうね。」

あたしがさっき渡した化粧道具一式を出して、シズさんはニコッと笑った。








シズさんが化粧品を1つずつ説明しながら、使い方やコツ、ちょっとしたテクニックを教えてくれる。

シズさんの説明を聞きながら、実際メイクするのはあたし。




出来上がっていく顔は、昨日自分でした時とは全然違う。




昨日の夜、ママに言われたことをシズさんに話してみたら。


「プロレスラーメイク!!見てみたかった〜!」

思った以上に大爆笑された。






「アカリちゃんは、アイシャドー青よりもうちょっと落ち着いた色の方が似合うかな。」


そう言って、一度部屋を出てすぐ戻ってきたシズさんは、

「お古で悪いけどこれ使って。」

って、茶色いアイシャドーをくれた。








「完成!」

シズさんの声に、あたしはホッとして、緊張してた体から力が抜ける。





「絶対スグルびっくりするよ。っていうかしないわけがない!」

シズさんが自信まんまんにあたしの肩を叩く。



「スグル、隣の部屋で寝てると思うから見せておいで。」

「うん。ありがとう、シズさん!」


「襲われないようにねっ。」


最後は冗談っぽく笑って、シズさんは部屋を出てお客さんのところに戻って行った。




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あきゅろす。
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