4
「……ほら」
「……ありがと」
サスケが差し出したタオルを素直に受け取るナルトを見て、サクラは密かにガッツポーズをし、オレは安堵のため息をついた。
昨日の説教が効いたのか、今のところふたりの関係は昨日より良好だった。その分任務も順調に進み、目につくような大きなゴミはあらかた取り除かれたため、早めに昼休憩をとることにした。ナルトが疲れたと浅瀬から上がり寝転がっていると、サスケがやってきた。そして、恥ずかしそうにしながらも、1枚のタオルを寄こしたのだった。
このなんでもないやり取りが、二人にとってはひどくもどかしく、困難であった。それを成し遂げたのだから、これは当分安心だとサクラと自然に目配せをした。午後もこの調子で行ってくれるといいのだけど。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!