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黒猫と来訪者、おまけ
「おかえり。」

オレが家に帰ると、すぐさまサスケが出迎えた。

ナルトの家に行ったことは極秘事項だ。サスケは今、彼に関する話題にナィーブになっている。携帯番号とアドレスとが繋がらなくなって相当ショックだったらしい。「だったら、コッチから繋がりを断ち切るまでだ」と宣言し、サスケまでも携帯を変えた。それどころか、今までシンプルで何も付けていなかったストラップを、これでもかと言うくらいじゃらじゃらと付け出したことには目も当てられなかった。さすがにそれは恥ずかしかったのだろう、スグにその量は減ったが、その携帯がシンプルに戻ることはなかった。

「遅かったな、兄さん。」
「あぁ、団子をご馳走になっていた。」
「誕生日祝いか?」
「そんなようなところかな。」
「?」

先ほども言ったように、ナルトのことは極秘事項だ。だから、上手く誤魔化すけれど、布石があったら面白いだろうなと少し絡かってみる。

「プレゼントは、また今度と言われてしまった。」
「はぁ?なんだソイツ。誕生日祝う気ないだろ。」
「いや、オレが突然押し掛けたんだ。誕生日だから祝えとな。」
「……さすが、兄さんだな。」
「そう。だから、団子があったのはラッキーだった。」

お節介だろうけど、昔ナルトとつるんでいたころのサスケが一番いきいきしていたから。2人が仲直りして、サスケが心の底から笑ってくれること。それが、オレにとって最高のプレゼントだから。

それは、ナルトにしかできないから……。

「サスケは、今年もプレゼントあるんだろう。」
「あぁ、もちろん!」

「聞いてくれよ兄さん!」

とはしゃぐ姿はいつになっても変わらない。大切な弟だ。だからナルト。キミを信じてるよ。

「Happy Birthday 兄さん!!」

この笑顔を守るために。

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あきゅろす。
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