はじめまして
「んじゃあこのメンツで1年間やってくわけだから、みんな仲良くね。」
そう言ってホームルームを終了した担任は、チャイムが鳴るとさっさと出ていってしまった。
「担任緩くて良かったゼ。」
「おう。これがイルカ先生だったらずぅぇったい耐えらんなかったってばよ。」
名簿順に並ぶ都合、オレの席の前になるキバが振り向く。しかし次から授業開始と思うとなんともやるせない。
「初日から授業とかだりぃってばよ。」
あーあと言って頭の後ろに腕組みをして椅子を後方へ傾けたら、ガタン。
「あ、悪ぃってば!えと…」
後ろの席のヤツにぶつけてしまった。ソイツは男の癖にとても整った顔をしていて、一瞬見惚れてしまった。
「名前なんだっけ?」
しかし、初めて見る顔に名前がわからず聞いてみると、すこぶる不機嫌そうな顔をしてこう言った。
「ウスラトンカチが。」
「え、うすらと……ナニ?」
「バカだっていってんだ万年ドベが。」
次々と吐き出される暴言に対し、理解の範疇を越えたナルト。
「…あ、……え?どういう…。」
「てめぇに教える名前何ぞねぇ。」
イケメンの彼はそう吐き捨てると、席を立って出ていった。しばらく呆然としていたナルトは、
「……お前バカにされてんぞ。」
キバに言われてようやく事態を飲み込んだ。
「バカってなんだ!バカってー!!」
そう叫んでも、遅かった。
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