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Novel
夏の日の記憶 [信神]
「信長!信長!」

遠くで俺の名前を呼ぶその声に俺はぼんやりと目を覚ます。

「ホラ信長!起きろって!」

口調は少し乱暴ながらも、その声には柔らかさと優しさが満ちていた。
「自主練終わったから、鍵閉めて帰ろう」

「じじじ神すわん・・・!!」
声の主をはっきりと理解した瞬間、俺は飛び起きた。
「・・・なんか、何かが焦げてるみたいでイヤだな・・・その音」
なんて穏やかに笑いながら神さんはバッシュを置き、ゆっくりと着替え始めた。

「・・・・・」
先輩を差し置いて思わず居眠りなんかしてしまった自分にたまらなく腹が立った。
神さんがこうして自らに課題を設けて毎日練習をしていることを知らない奴なんて海南にはいない。

「信長・・・?どうした?」
そのままの格好のまま、神さんが尋ねてくる。

「ん?」

振り返ってこっちを向いた神さんは、やっぱりあの3Pシュートと同じくらい、綺麗で、この時俺は唐突に、泣き出しそうになったんだ。

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