他1
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ぎり…と歯を食いしばる音がする。
アマテラスは怒りと悔しさで顔を歪ませ、ヨシペタイの方向を睨みつけた。
「筆しらべが効かないなんて…」
「反則は禁止だぜェ?アマ公」
「くうっ!なんで私は慈母なんだ!」
「そ、そこからかよォ……」
そうでなければ、カイポクを八つ裂きに出来るのに。
アマテラスの邪神的な呟きは聞き逃しといたイッスンだった。
「文句ばっかでも仕方ない。どんな理不尽な状況も乗り越えて来たじゃないか!!…アマテラス、もう一度やるかあっ!」
アマテラスは立ち上がって伸びをし、気合いを入れ直した。
「おうッ!そのいきだァッ!アマ公、見せつけてやろうぜィッ!!」
ぴーん、ぴーんと上機嫌にイッスンが頭の上で跳ねる。
「おうよぉっ!カイポクなんかケチョンケチョンに―――」
「…私が、何だって?」
「「!!?」」
イッスンと一斉に振り返れば、カイポクが悠然と立っている。
「声が大きいよ、アマテラス。全部聞こえちゃったよ?」
「か、カイポク…その…………」
アマテラスが苦し紛れの言い訳をしようとする。
「八つ裂きだとか、バカとか別に言ってな「言ってたよね?」
じり…とカイポクが近づき。
「あと100回やろうか。」
「何を…」
カイポクがクスクス笑い―――
「レースに決まってるじゃない」
冷たく宣言した。
その後、アマテラス達がはぐれ玉を全て集められたかどうかは――
また別のお話。
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