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他1
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「…――」



重たいまぶたを開き、まず見えたのは高い天井。



まだぼんやりとした意識の中、自分を見つめている者に気がつく。



「――小十郎?」


「起きられましたか、梵天丸様。」



今日初めて見る、小十郎の微笑む顔に、梵天丸も安堵の表情を浮かべた。



だが、それもつかの間。



小十郎の顔から、ふと手元に目線を移せば



「――…!?」



鈍色に光る小刀が握られているではないか。



「こ、小十郎っ!?何を――」


「梵天丸様」



笑顔は消え、悲しい表情で梵天丸を見つめる。



「私は、貴方を必要以上に苦しめてしまった。――殿も、きっと私を許してはくれないでしょう」


「そんなっ…」


「責任を取って、私は腹を切ります。――梵天丸様。様々な無礼、お許し下さい」



小十郎が小刀の鞘を抜き、自分の腹に突き立てようとした瞬間。



ばちん、と乾いた音が鳴り、小十郎の頬に痛みと熱が走る。



すぐに叩かれたのだとわかった。

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あきゅろす。
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