うちとBASARAと日輪の智将
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我はしばらく快晴の空を夏眼を横に、眺めた。
「…さて」
我は棚から日ノ本の地図を取り出した。
策略を練るためだ。
「…今川は動きなし…伊達と武田も相変わらず…か。」
扇子の先で、伊達と武田を軽く叩く。
「…豊臣か。我が動くには、邪魔な障害よ…」
豊臣と書かれた所を睨む。
「就、入るね。」
なつめの声が襖の向こうから聞こえて、了解を出す前に入ってきた。
「まだいいとも悪いとも言ってないぞ。」
「別にいいでしょ?おはぎ持ってきただけだし。」
おはぎ?……ああ、あれか。
「味は期待せぬわ。」
「う……食べるだけ食べて!」
なつめは机に出来立てのおはぎを置いた。
それぞれ、きな粉とこしあんとつぶあんだった。
(……こんなに食えぬというのに…)
我はなつめに聞こえぬよう、ため息をついた。
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