うちとBASARAと日輪の智将 ページ:4 元就が厳しく兵を睨み付ける。 震えあがった兵は、焦りながらも答える。 「顔までは確認出来ませんでした…!申し訳ありません!」 「…顔も確認せずに、なぜ我と?」 「はっ……元就様の戦衣装を着ていて、緑の長兜を被り、顔が確認出来なかったために−−元就様だと判断してしまいました−−」 元就は考えこむ。 自分の戦衣装を着ていた? それは、第壱武器庫にあるはずで、入れる者は限られる。 「−−…まさか…」 そんなの、一人しか思い浮かばない。 「−−なつめが…?」 第壱武器庫の整備を任せている、彼女しか。 元就は歯をくいしばる。 「ただちにその者を捕縛せよ!迅速にだ!」 「しょ、承知!!」 兵はよく分からないまま、伝えに行った。 兵が居なくなった部屋で、元就は怒りを込めて言った。 「愚か者めが…!」 [*前へ][次へ#] [戻る] |