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感情の変化










「ぅ…ぐっ……」



何故だか、涙が止まらない。
最近、忙しすぎたからなのかな


こんな時、お母さんならどうしただろ

そうだ……いつも励ましてくれたのはお母さんだったね



ねぇ、お母さん
どうすればいいの?

どうすればこの涙は止まる?
時間の流れに身を任せればいいんでしょうか?



「った……!」

まだ、ガラスが残ってたのかな
ベットに横になってたせいで奥に刺さったかも。



もうどこがどう痛いのか分からない
一応、自分でできる対処はしたけど……包帯は切れてたし、血は1時間立っても止まらないし






私はどうなるんだろう
死んじゃうのかな?












…死んだら、お母さんに会える?






なら、いっそのこと……



アナタノ手デ――……













バンッ!!

「姫、いるー?」

「!!」


今、私………


何考えて……………




「ししっ、いたいた」

「な、に……」


帰ったんじゃ……



「あーあ、」

いつもの笑みを浮かべ、残骸を踏みながら、左手に箱を持ってやってきた



「ちょっとベットに座って」

「え?」
「いいから」

訳の分からないまま、横になっていた体を起こす。よくみれば、ベットのシーツは血だらけだった


「もったいな……」

「あの……ベ、ル?」



何をしようとしているの?と、問うまでもなく
これは一般的常識であるなら、"手当て"というもの。持ってきたものは救急箱だと考えられる


けれど………



ベルが?







「いつっ!!」

「足、捻挫もしてるし……これ絶対熱出ると思うけど」

「う、ん……」

「あ、待った。今ガラス抜くから」

「っ……」






「ホラ。取れた」

ピンセットの先には微かに光る破片
痛かったのは、これかもしれない



「ありがと……」

「どーいたしまして」



可笑しい……
明らかに、ベルの様子が可笑しい

私が見ていない間に…何が……



って!何を考えてるんだ私!!
この人は……目の前にいるこの人は、母親を殺した張本人なのに!

どうしてベルの心配なんか……






心配、なんか……













「後は、薬塗れば……」


「ねぇ……ベル、どうしたの?」









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