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やっぱり違う









最初はただの人形にするつもりで、コイツに近付いた
飽きたらぶっ殺す事も考えてた

だけど、手が動かない。
無理矢理動かしても誰かが止める
ぶっ殺そうと思ってもいつの間にか時間が過ぎて忘れてる

誰が止めるんだよ
なんで殺せねぇんだよ










……ナンデ、王子ガ束縛サレナキャイケナイノ。


























今日もアイツの家に向かう
ここ最近、毎日通ってる
なんでかって?ぶっ殺すため♪




ダケド。








「……」


胸焼けがする
昨日のパーティーで食い過ぎたかな





パリン!!――!!

「?」


ガラスの割れる音、人の叫び声がした

かけつけて、そっとドアを開ける
ギィと古きたねぇドアが音をたて、床には泥やガラスの破片、食器、生ゴミ
その真ん中、姫が床に座っていた
足音がなると、小さい体がびくりと動く



「ししっ、ぶーざまー。何してんの?」

「ベル‥?」


床も汚いけど、姫も汚い
腕や顔かなんかからは血が流れて、腕の切り口はキラキラ光ってる
これ…ガラスで切ったのか?

1つの考えがよぎる



「お前…虐められてんの?」

「……」


どんぴしゃり…かな。
どうしようかなー…ししっ死刑決定!
藪からに人殺ると色々騒がしくなっけど
姫虐める奴は許さねーしっ!




「ベル、」




――だって、王子の私物だし
…………なんか心臓いてぇ
胸焼けって、こんなんだっけ?


「ベル、」

「…」

「ベル、ベル!」

「! な、に…」


「殺しちゃ、だめです」


「は?なんで?悪いのアイツらじゃん。殺して当然だろ」

「……あの人達は、悪くないんです」

「なんで!お前何もしてねぇんだろ?」

ゆっくりと首を左右にふる


「……自惚かもしれませんけど、私の家だけですから、こんな立派な部屋」

「自惚にも施があんだろ こんなおんぼろ小屋」

「……王子様から見たら、そうですよ、ね…」

「?」

「いいんです…」



悲しそうな顔してた
初めて会った時のような、恐怖に怯える悲痛じゃなくて



なんとなく、ムカついた




「姫」

「はい」


「………もっと、王子に…じゃねぇ…」

「?」

「もっとオレに、頼れよ!!」








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