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始まりの出会い












昔、この国はとても豊かな場所だった
国を優しく守る王と、それを支える女王
国民も食べ物や水に困る事なく、まだ問題点はいくつもあったが

人々は幸せに暮らしていた





けれど、ある日を境に
その幸せは途切れる事になる























ある日の事
私は何時ものように、家のそばにある野苺を取りにいった

「あ、あった!」


熟した野苺を懸命に探して採る



「今日は結構採れたなぁ……えっと、15ぐらいかな?」


毎日、数えられるほどの量しか収穫できない
酷い時は採れない日もある






「お母さん喜ぶかなぁ……今日は多く採れたし、ジャムでも…………」


ふっと目の前にある大きな壁をみる



野苺は城のそば
代々、私の家系はこの城の持ち主、王様や女王様の世話役だった
けれど"ある日"を境に解雇。

母はなんとかここの掃除係に就く事ができたけど
父は8年前のクーデターに巻き込まれて亡くなった
それなりにあった貯金も底をつき、今ではこんな生活



でも、私はまだいい方
ここから真反対にある城のゴミ置き場
食べ物や衣類を求めて、颯爽と人々が集まってくる




「……」


国王様は、どうしちゃったんだろう。



















ドサァァッ!!


「?」



空からとても重い何かが落ちてきた
思わず耳を塞いでしまったけど、何かと思って振り返る








「なっ…………」





お母……さ、ん?












ソレハアマリニモ残酷デ









「お母さんっ!!!」









アマリニモ悲シスギル事実デ










「しししっ……」





アマリニモ残酷ナ出会イダッタ・・・。











 

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