空を見上げて
標的15 その4
帰り道。
ランボはツナが、リボーンは私が抱いて沢田家に帰る。
実は家光さんとバジルがどっか行ってから「帰ろっか」『うん』しか話してない。
と言うかすごく話しかけずらい。
「………柚ちゃん」
『ん?』
「何で来たの?」
…ヤバい。
あのツナの声が低い…。
ハイパー以上に低い。
『…確かに来ないでとは言われたし、危険なのは分かってた』
「じゃあなんで―――」
『でも!!それでも“未来(サキ)”を知っているのに何もしないで後で後悔するのは嫌…!』
昨日や“あの日”みたいに“枷”にはしたくない。
『……リング争奪戦が終わったら話したいことがあるんだ。“来訪者”について。それに私について』
少し先を歩いてツナの方に振り返る。
『それまで待っていてほしい…。その時に思う存分怒鳴ってくれたらいいから』
ズルいのはわかってる。
ツナやリボーン達の優しさに付け込んでるのもわかってる。
けど、こんな私でも―――
「…はぁ。わかった。その代わり無茶だけはしないでね」
優しい君だけは変わらない。
『善処します…』
「絶対だよ!?」
〜標的15 END〜
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!