空を見上げて
標的6 その1
時は次の日。
AM10:04 in並盛山
只今修行中の私桐谷 柚は、リボーン指導の元、10発10中的に…当たっていません。
というか、掠る気配すらない。
今打った弾も的からかなり離れたところに飛んでいった。
余りの反動に軽くよろめいてその場に座り込む。
『銃ってこんなに反動くるんだ…』
立ち上がり砂を払いながら呟く。
そう言う私の手にはナイフ。
否、ナイフ型銃がある。(因みに名前はリン)
昨日、竹刀以外にリボーンが出してきたものだ。
「最初は誰だってそんなものだ。一旦休憩するぞ」
『は、はーい…』
リンを鞘に仕舞って服のポケットに落ちないようしっかり入れる。
もう喉乾いた…
『飲み物買ってくる。エスプレッソで良かったよね?』
リボーンが頷いたのを見てから、記憶を頼りに来るときに見た自動販売機に向かって歩き出した。
Θ
自動販売機から出てきたスポーツ飲料水を半分ほど一気飲みすると、瞬時に体の芯から冷えて行く。
蓋をして、リボーンのエスプレッソ用のお金を入れていると後ろで複数の足音が止まった。
横目で見ると並中の制服らしきものが視界に入る。
…今日って月曜日だよね。
此処にいるってことは不良サンか。
取り敢えず無視して、ボタンを押そうとしたら横から手が伸びてきて違うボタンを押される。
ガコンと音が鳴り出てきたのは “お汁粉”。
しかもご丁寧に冷たいのなのだよ。
おっと、お汁粉を見てたらおは朝の占い信者口調が移ってしまった…。
お汁粉を手に取り、ボタンを押した人の方を見ると計6人の不良サンがいた。
どいつもニヤニヤしていて気持ちわr…目に毒だ。
「そこの君。俺たちと遊ばない?」
うわー…始めて見た典型的なナンパ。
即答でお断りだ。
近くに風紀委員居ないのかな…。
この人たちをどうにかしてほしくて、こっそり周りを見てみるが人影は無かった。
「ちょっと、聞いてんのかよ」
「少しぐらいいいじゃん。どうせ学校も休んでいるんだろ」
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