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空を見上げて
標的5 その2

「そうか。…独りで抱え込むなよ」


私の声のトーンから何か感じ取ったのか一問一答状態で話が続く。


『ヤバくなったら助け求めるから、その時は宜しく。…それじゃ私からも聞いていい?なんで泊めさせてくれたの??』

「ツナに言っていたことと、ああやって会ったのも何かあるのかもしれねーしな。あと、柚からはおもしろいものを感じた。まだはっきりとしてないけどな」


…本当にそれだけだろうか。

それに、何かおもしろいものを感じたってヒットマンとしての勘…?

確かに私は原作を知っているから、普通の初対面の相手とは違うものを感じたということだろう。

あと、この世界の住民でもないし。


『…どっかのファミリーのスパイとかって思わなかったの?』

「さらりとファミリーって単語が出てくるということは、結構こっち(裏社会)を知ってるんだな…。実を言うとな最初はそう思った。けどあんな微々たる殺気で動けなくなるやつはスパイは無理だからな。それ以上にお前を見てたら一般人ってわかる」


始めの方だけ聞こえるギリギリの声だったがやっぱり少し意外だったのだろう。


『なんか褒められている気がしないんですけど』

「気にするな」


文句をボソッと言うと笑って返された。

けど、こんな風に話してても警戒されている雰囲気もない。

なら…勝機はあると思い、一瞬躊躇ってから口を開く。


『それでさ…いきなりだけど、帰れるまででいいから私を鍛えてきれない?』


この世界、ツナ達のそばにいる限り命の危険がつきまとう。


それに―――


『これ以上迷惑をかけたくない』


そう言い手を握り締めると、一瞬体が軽くなった気がした。


「死ぬ気の炎…」


リボーンが小さく呟いたのが聞こえる。


『覚悟はある。だから…』


体ごとリボーンに向けもう一度頼もうとしたら、当の本人はベッドから降りてスーツケースを漁っている。



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あきゅろす。
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