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今日もいつも通りに練習をし、日向の号令で部活が終了した。

この後は各自解散するなり、残って自主練するなりだ。

当然のようにスタメンたちがそれぞれ練習を続けようとすると…


「黒子ーっちー!」

「テツくーん!」


相変わらずのテンションで勢いよく現れた黄瀬とさつきに、誠凛メンバーが目を丸くする。


「黄瀬くんに桃井さん。どうしたんですかこんな時間に…」

「黒子っち、これ俺と緑間っちからっス!」


黄瀬が差し出した包みを黒子が驚いたような表情で受け取る。


「緑間くんも、ですか…?」

「俺も最初はダメ元で言ってみたんスけどね、意外とすんなり選ぶの付き合ってくれたんスよ。金もフツーに割り勘だし」


何故か高尾クンもついてきたけど、と黄瀬が肩をすくめる。


「でね、でね、テツくん!これは私から!」


今度はさつきが嬉しそうに綺麗にラッピングされた箱を取り出した。


「桃井さんまで…ありがとうございます」


その箱をジッと見つめると、黒子は少し微妙な表情で尋ねた。


「…あの、もしかして…食べ物ですか?」

「うん!」

「………手作り…だったり…」


その問いに、さつきがプウと頬を膨らませた。


「私は手作りにしようと思ったんだけどね、青峰くんが凄い必死で止めてきたの。テツのことを想うなら絶対買った物にしろって」


なんでかしら、と首を傾げるさつきを眺めながら、黒子は内心で青峰に感謝した。


「おいおい、さっきから何なんだよ」


わけが分からずに成り行きを見ていた日向がついに割って入った。

黄瀬があれ?という表情になる。


「知らないんスか?今日黒子っちの誕生日っスよ」

「えっ?」

「そうなの黒子!?」

「はい」


途端にみんながざわつき始める。


「なんだよ言えよー」

「そっか、16歳か」


そんな誠凛メンバーを見ながら黄瀬とさつきがニンマリする。


「やっぱりまだまだ俺らの方が黒子っちのこと分かってますよね!」

「ねー」

「うっせ!オラお前ら、今日は黒子連れてメシ行くぞ!」

「え、あの、」


日向の声に部員たちが盛り上がり、遠慮しようとする黒子の声は消し去られた。

















***





自主練を終えて着替えていると、ケータイのバイブが鳴った。

パカッと開けて確認すると、新着メールが2件。


「…………………」


パタンとケータイを閉じて更衣室を出る。
ほとんど同時に出た伊月が不思議そうに黒子の顔を覗き込んだ。


「黒子?なんかあった?」

「え?」

「なんか嬉しそう」


すると黒子は珍しく微笑んでケータイをチラリと見た。




「…誕生日ですから」

























『誕生日おめでとう』



『16歳おめでと〜』




















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メールの差出人は赤司と紫原です
口調分かりませんすみません((汗

黒子はキセキの世代全員に愛されてればいいなぁ、と…!
もちろん誠凛にも\^^/

今日だけは外せませんでした
黒子っち誕生日おめでとう!!!


2011.1.31






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