踊るカーネリアン(APH/仏英)彩葉様へ
ぐらぐらと、ポットの中で茶葉が目茶苦茶に踊っていた。
自分の心のようだと、思った。
「……………」
違うのは、ポットの茶葉は時間がたてば必ず静かに落ち着くこと。
熱湯に煽られた紅茶の薫りが広がる。
ぐらぐら、
染みて行く暗紅色。
正反対なすがしい青の瞳。
アイツのことを嫌いだ、と思う。
それは本心だ。
だって例えば、あの気障ったらしい顔を殴るのには何の遠慮もしない。思いっきり殴ってやれる。
けれどその拳は、本当の本気ではないかも知れない。
お遊びで許されるギリギリの範囲を、自分もアイツも知っていて、
サラサラ。
砂時計がよどみなく落ちていく。
嫌いだ、あんな奴
彩葉さんへの相互御礼
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