[携帯モード] [URL送信]
隣のS様 2 (27+D)


2.鼻から牛乳出して謝ったら許してあげる






のどかな会食。
金髪の美男子が情けなくボロボロ食べ物をこぼしている様は、目の前の小柄な東洋人に笑われる。
ディーノの部下は本部から連絡がきて席を外しているのだ。
「おっ、とっ!」
ころん、と銀のフォークから逃れたプチトマトがディーノを翻弄する。
わたわたとフォークで追いかけるが、ドン臭いディーノに機敏なプチトマトは捕まえられない。
テーブルの正面で綱吉が爆笑している。
「ツナ〜そんなに笑うなよー」
ディーノが抗議した。しかしかなり情けない顔なので余計笑いが込み上げるだけだ。
後ろに控えている元家庭教師は最早諦めているらしく何も言わない。

「ふふ、ディーノさんカワイイなぁー」
「そんなことないだろ?ツナのがカワイイぜ?」

うわ、いい笑顔だった。
ディーノは相変わらず頭に花を咲かせているが、後ろで見ていた家庭教師と右腕は綱吉がとってもいい笑顔だったことに気付いていた。

今も昔もディーノは綱吉のお気に入りだ。

まぁ、ディーノ本人がそれを特に苦に思っていないようなので、ボンゴレとしてはきっちり人身御供にさせてもらうことにしている。


「ボスっ!」
「ロマーリオ!長かったな。どうかしたか?」

やっと戻って来たロマーリオの様子から、何かあったのはすぐわかった。
「下のヤツらがハクロファミリーとぶつかったらしい」
「げっ!先月協定結んだばっかのトコじゃねぇかよ……」
「早く手打ちにしないとヤバいな」
「そうだな。っとゴメンなツナ、急用出来ちまった!今度埋め合わせするな?」

手を合せ、ひどく申し訳なさそうにするディーノに綱吉は仕方ないなと笑ってみせた。


「鼻から牛乳出して謝ったら許してあげる」


「………………………ん?」
「なぁーんてね。早く帰ってください。こじれると大変だから」
「おう、ホントゴメンな?」


ばたばたと帰っていくディーノを綱吉は手を振って見送った。

「………何?」
「…いや………」

絶対本気だった……。
リボーンと獄寺は揃って視線を逸した。







―――――――――――――

「ハクロファミリーってウチとも取り引きやってたよね?意地悪しちゃおっか」
「…………好きにしろ」
「…………わかりました」

兄弟弟子はなかよし





[*前へ][次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!