その子の苦難


 その子は少し虚ろな目をこすった。
 流れる長めの黒髪は肩先まで達し、整った顔たちのまつげは長く、一見すれば男の子か女の子かわからないその子は、年の割には少し幼く、こすった目の上の眉毛は眉間にしわを寄せていた。



[次頁]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!