午後八時の憂鬱


 二日前に干した洗濯物が乾いていなくて嫌だった。確かに新しい洗濯機ではないから、乾燥機能はそれほど高くないかもしれないわ。でも、どうして乾いていないの? 部屋干しだから? でも日中は家にいないのだから、仕方がないじゃない……。

「はあ……」

 確かに私も駄目だったわ。十日ほど洗濯をしなかったけれどね、だからってこれはひどいんじゃない? 今日お風呂に入った後、私はこの乾いていない下着を見につけなければならないの? 嫌よ! ……でも、それだったら下着を替えないということ? もっと嫌! 私は頭を抱えてベッドに倒れこんだ。今から少しだけ、外で干せば違うのかしら? 乾くのかしら?

 それは無理よね……。

 私はお風呂に入る前にこたつのスイッチを入れた。入れられるだけ体をこたつの中に押し込むと、ふと思った。部屋の片隅に干してある下着を外して、一緒にこたつに入れる。どうにかなるかしら? 希望を込めて、テレビをつけると近くにあるペットボトルのお茶とお煎餅をこたつの上に置き、午後八時のおやつを始めた。







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あきゅろす。
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