(幸村)
Q.どうして真田はユエに対して破廉恥と言わないのか。
「ねぇ旦那」
「なんでこざる」
団子を頬張る真田に猿飛はお茶を渡して頬杖をつく。
「前々から言おうと思っていたんだけど‥ユエちゃんが近くに寄る度、頭を撫でてくれる度に破廉恥破廉恥騒いでいたらさ」
「?」(もぐもぐ)
「そのうち、近寄って貰えなくなるよ」
「!」(がーん)
「(面白い顔してんなぁ)」
「‥そ、それがし、それだけは嫌でござる」
「甘味もくれなくなるしね(真面目な話、それだけは勘弁してほしいんだよね)(食費的な意味が大部分だけど)」
ユエ殿の甘味、甘味‥と呟く真田に苦笑しつつ騒がなければいいんだよと言えば、精進致すと苦虫を噛み潰したような表情をした。
「‥ユエ殿が傍にいると、その、某の心の臓がバクバクするでござるよ」
「(旦那、それって‥!)」
「佐助、こういうのを‥ぱぶろふのいぬ、と言うのでござろう?」
「は?」
「‥某、撫でて貰えるならば犬でも構わぬで‥ござる」
意外なところで知ってしまった。主の恋心
「(ったく、ライバル多いなー)」
今はまだその恋心に気付くな、勘違いしていろと旦那に強く願った。
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