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(三成/学パロ 半兵衛姉)
竹中ユエ、今日より石田三成君とお付き合いを始めます。
双子の弟の半兵衛君は私が不幸にならないようにお見合い染みた席を組み、その相手が彼。三成君は半兵衛君や秀吉君に良くなついていて、いい人そうだった。女子校だった私は話にしか知らないが良く名前が出てきていた子だろう。ひとつ年下の彼は当日、とても緊張をしていたのを覚えている。私も緊張をしたがガチガチな三成君に比べたら幾分か余裕があった。そんな彼に心惹かれて私たちは結婚を前提にお付き合いをすることになった。半兵衛君の策は功を成したのである。

そして今日は初めて大学で三成君を見掛けた、一人かなと思ったら--確か大谷君だったかな--が一緒にいた。私を見付けたらしい大谷君に手を振れば大谷君は三成君を肘で突く。すぐにこちらに足を向けて早足に一歩手前まで来た、吃驚していると三成君は今にも跪きそうな勢いで頭を垂れた。

「おはようございます、ユエ様」
「お、おはよう。三成君、その、様ってのは私には必要ないんじゃないかな」
「何を仰られますかユエ様は半兵衛様の姉君、それに値致します」
「家臣みたいだね、その口調も直せない、よね?」
「ユエ様に軽々しくなど…!」

困ったな、彼は家臣じゃなくて旦那様になる予定のヒトなんだけどなと苦笑していると隣に来た大谷君が口を開く。

「やれ三成、賢人の姉君はお困りの様子ぞ」
「なに!?」
「かのように畏まりすぎも負担よ、フタン。少しは砕けぬとやりにくいであろう」
「ユエ様、左様ですか…?」

待てされた犬のように三成君は私にお伺いを立てる。

「半兵衛君は慣れているかもしれないけど、私はそんな生活していなかったからね、でもいきなり直すのは無理でしょう?程々にしてくれると助かるよ」
「はっ、有り難き幸せ」
「大谷君、聞いてるのかな、この子」
「我にそれを問うか」

前途多難な恋人

砕けると言ったがほんの、本当にほんの少しだけだった。


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あきゅろす。
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