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(三成/学パロ)
アドレスを交換したものの使う日なんてくるのかな?かと思いきや石田くんはマメに挨拶を送ってくるようになっていた。

「おはようからおやすみまで送ってくれるとはいい旦那さんになれるね、石田くん」
「なっ、貴様がなかなか送ってこないから挨拶をしたまでだ、勘違いするな」
「(これが巷で有名なツンデレか)」

少しだけ縮まったように見える距離に私は嬉しく思っていた。あの有名な石田くんがメールを送る女子なんて私ぐらいだろう。かすがに言えば有り得ないと言いたげに「石田は頭でも打ったのか」と心配そうにしていた。それは言い過ぎだろうと言ったのだが、中学からの付き合いだと言っていたかすがが言うんだから本当に心配をすべきことなのだろう。

「石田くんはなんやかんや言いながら優しいよ」
「それはユエにだけだろう」
「大谷さんとかと同じ感じ?ツンデレって興味なかったけど可愛かった」
「ユエにだけだ、私から見たらいつもの石田に変わりない」
「そうなのかなぁ」

いい友達を持ったよとニコニコしていれば、かすがは溜め息をついた。何か言いたげだったけどチャイムが鳴ってしまいその先を聞くことが叶わなかった。

「ユエ、次は移動教室だろう」
「お、忘れてた!」
「急げ、図書室で自習になるとクラス委員が言っていた」
「はぁい」

ほら、石田くんは優しいよ。こうやって声を掛けてくれるんだもの、隣のかすがは吃驚したかのように口を開いたまま私を見て石田くんを見た。またね、なんてかすがに手を降って石田くんの隣を歩く。教室に戻って教科書を取って、石田くんは図書室まで一緒にいてくれた。これはお気に入りに任命されたと思っても構わないのだろうか。

「なにをしている」
「んー、徳川くんに報告書の件でメール」
「授業中だぞ、あんなやつにメールなどいらん」
「じゃあ直接会いに行かなきゃならないんだけど」
「許可しない」

これは独占欲とやらなのだろうか。まるで付き合っているかのような言いっぷりではないか。

「石田くん、私のこと好きなの?」

ふざけて、半分本気で聞いてみた。激昂されるかもしれないと教科書を楯に謝る支度をしていれば--

「なぜ、しっている」

なぁんて顔を真っ赤にした石田くんが私を見て目を丸くしていた。驚くのはこちらである、まさか、あの石田くんが私なんかを?なにこれ、ドッキリ?

「え、あ、いや、なんとなく」
「貴様は、どうなのだ」
「はい?」
「わ、わたしをどうおもっている」

どう思っているも何もいきなりの素直さに吃驚して声が出せなかった。好きだと思われていたのか私は。

「嫌いじゃない、どちらかと言われたら、好き」
「当たり前だ、私が好いたユエなのだからな」
「何処から来るんだその自信…ううん、気になってたから好きなんだと思う」

チャイムが鳴っても暫く動けないでいた。石田くんが私を捕らえて離してくれないのだ。カッコいい、性格に難はあれど石田くんはカッコいいのだ。

「か、顔に牽かれた訳じゃないよ」
「しっている、ユエはそういう奴らとは違う」
「私、何も出来ないよ、石田くんに何もしてあげらんない」
「構わん、してもらおうとも思わない」

初々しい恋になりそうです

相手が石田くんだから余計に


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