フリオ(フィガロの魔女) 「ユエ、無理はするな」 「フリオニール殿‥大丈夫ですよ」 「蒼白い顔をして、そんな台詞‥説得力のない」 目敏い、と魔女は苦笑した。いつも真っ先にこちらを心配するのは意外にも彼だったのだ。戦いに参加するわけではないが、しかし回復役は進んでかって出ていた。 「フリオニール殿こそ、怪我を」 「え‥あ、こんなの大したことは」 「いけません、傷を見せてください」 少し強引に腕をつかんで傷口を見る、ケアルと紡げはたちまち傷は消えた。見上げた彼は赤面していて、魔女は首を傾げていた。 「フリオニール殿‥?」 「え、あっ‥何でもない」 「顔が赤いようですが‥傷のせいで発熱を?」 ひんやりとした魔女の手がフリオニールの額に伸びた。ビクッと震えて一歩後ずさる。驚いた魔女は心配そうな表情をしていた。 「な、ななな何でもないんだっ」 「そうですか?無理はなさらないでくださいね」 「あ、ああ‥大丈夫だから」 慣れてないんだ、こんな扱いは 影に隠れてバッツやオニオンナイトがニヤニヤしていたのはまた別の話だ。 ---- のばらちゃんはチェリー設定という近重の偏見^^ [*前へ][次へ#] [戻る] |