妄想SS/short
りんちゃー(木手×平古場)
俺の愛しい平古場クンは誰にも渡さない。
テニスを始める前から平古場クンとは顔見知りだった。
平古場クンだけじゃなく他の部員も沖縄武術を習って居たから、殆どの部員は幼なじみのようなモノなのだけれどね。
「永四郎ー。」
「何ですか、ちゅらかーぎー。」
「ばっ…ワンは男さぁっ!」
真っ赤になって照れる平古場クンが愛しい。
始めは見ているだけでよかった。
それが触れたくなってしまって、抱き締めたくなり、自分だけのモノにしたくなった。
最初は、こんな感情を抱くなんて自分が病気ではないかと思いましたが、彼は受け入れてくれた。
「俺だって方言くらい使いますよ。」
「イーバチュン…」
悪態を吐くのすら愛しくて仕方がない。
部長として何かと仕事がある俺を平古場クンは決まって校門の所で一人待っていてくれる。
部室ででも待つなり、先に帰るなりすればいいものを…
必ず何処かに隠れて居て俺が校門を通ると後ろから俺の名前を呼ぶ。
本当に可愛いらしい。
俺以外誰も、こんな平古場クンを知らなくていい。
「ヤーヤ、ワンニトゥッティ、一番ヤンド。」
「…今日の永四郎はユンタクーばぁ。」
別に今日に限った事ではなく、いつでも言いたい。
だけど今日はいつもより待たせてしまったから待たせた分、言葉を紡ぎたいだけだよ。
「平古場クン、愛してる。」
「…っ」
恥ずかしいのか俯いてしまう平古場クン。
こんな平古場クンを知っているのは俺だけでいい。
けれど、いっその事カミングアウトして誰も平古場クンに手出し出来なくしてしまいたい。
どうすれば、こんな不安定な関係を永遠のモノに出来るのでしょうね。
出来るモノなら平古場クンを俺無しでは生きられなくしてしまいたい。
「ワンも…永四郎が一番ヤンド…」
夕日が手伝って平古場クンの顔が更に紅く染まる。
眩暈がする程、可愛らしい…絶対に手放したくない。
俺から平古場クンを奪おうとする奴は、例え神だろうと許さない…
End...
りんちゃー→嫉妬深い人
チュラカーギー→美人
イーバチュン→ムカつく
ユンタクー→よく喋る
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