捧げ小説
35790Hit*凜姫リク(柳×海堂)
「海堂」

「は、はい!」


我ながら情けない声が出た。
柳さんと付き合い出してから早二ヶ月が過ぎたのに俺はいまだに柳さんと話をするのにも緊張してしまう。


「なんて声を出しているんだ」

「すいません…」


全国大会後、乾先輩と柳さんの関係はどうやら修復したらしく
部活後の乾先輩と俺の練習に柳さんも参加するようになった。
それからだんだんと柳さんが俺の練習に付き合ってくれる様になったある日、


『海堂…』

『何スか?』

『どうやら俺は、お前の事が好きらしい』

『…え?』


突然の告白に正直な所、戸惑った。
柳さんは憧れの先輩の一人だし
柳さんも俺も男だ。

それでも…


「薫」

「なんスか…?」

「今日はそろそろ上がろう」

「っス」


俺も世間体なんか、もうどうでもいい位に
柳さんに落ちていた。

好きだと言う思いが強くなれば強くなる程
苦しい…

将来なんて保証の無いこの恋は
酷く俺を苦しめる。


「あのっ、柳さん」

「どうした?」

「俺のこと、好き?」

「ああ、好きだ。愛してる…俺にはこの先も薫だけだ」


柳さんの言葉が嬉しい。
柳さんに抱きしめられると安心する。

きっといつも緊張してしまうのは、いつもドキドキしている所為だと思う。
俺には良くわからねぇけど、アンタなら俺よりも俺に詳しいんだから
解ってるだろ?

この腕の温もりがあるなら他には何も要らない。

だからお願い
これからも、俺の側に居て下さい。

俺にとって、もっとアンタの腕の中が
安らげる場所になるように。


「俺も柳さんが好きっス…」




End.
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あきゅろす。
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