loNG THE PRINCE OF TENNIS dreAM 0-4 「あ、ハハ…彼も負けず嫌いだね」 「え!?じゃあリョーマ君、今のサーブわざとネットに引っかけたんですか?」 「強気もいいけど、それじゃ勝てないだろ。何考えてんだ越前のやつ」 すると何を思ったか、朋香が勢いよく言った。 「分かった!乾先輩に勝てる方法見っけ!」 「ほんとかよ!?」 「「何、何?」」 「『…?』」 「悔しいけど、乾先輩はあたしよりリョーマ様のデータを完璧にインプットしているみたい」 「だから?」 「だから、データを知られてないあたしが試合すれば勝てるんじゃない?」 えっへんとでも言うような態度だ。 が… 「越前ファイトー!」 「「頑張れ!リョーマ君!」」 「ちょっと、聞いてんの?」 「もう…朋ちゃんったら…」 「『あはは…ι』」 「15-30」 「また打たれた。ダメかなぁ、越前…」 「でもリョーマ君、なんとかサービスゲームはキープしてるよ」 「そうだね」 「うん。調子は上がってるよ、リョーマ君」 だが、不二はそれに反対する。 「いや、かなり苦しいはずだよ、越前は」 「どうしてですか?」 「彼がポイントをとるには、乾の読み以上に、深く厳しいところに打たなきゃならない。 ピンポイントのプレイスメントを保ち続けるのは、プロだって難しいんだ」 「えっ!?」 「じゃあ、リョーマ君は…」 『リョーマの精神力が崩れたら、おしまいね。 貞治は相手の試合データやプレイパターンに基づいて、試合運びを何度も繰り返しシミュレーションしている。 そこに数パーセントの誤差はあっても、大きく変わることのない確率を、貞治は掴んでる。 貞治の頭の中では、もう1人のリョーマがプレイしているのよ』 「15-40」 「あの絶妙なロブでも通用しないのか…」 「あんなの普通届かないよ…」 「長身を生かした上手いスマッシュだ」 『あれは貞治にしか出来ないわ』 また2人のリターンが続く。 リョーマは乾のボールを打ち返すが、その度に上手く返される。 「ダメだ。リョーマ君、どこに打ってもみんな打ち返されてるよ…」 「ゲーム・ウォンバイ、乾」 リョーマはその場に両膝をつく。 「とうとうリョーマ君、サービスゲーム落としちゃった…」 「そう簡単に、自分のプレイスタイルは変えられない。とくに追いつめられているときはね」 『打っても打っても、相手がそこで待ち構えている。 並みの選手なら、ここでパニックに陥って自滅するでしょうね』 乾はリョーマに話しかける。 「君もなかなかやるね。俺のリーチの長さや身長を考えて、常にギリギリのところを狙ってくる。 君は俺よりセンスもある。はっきり言って強い。 けれど、返ってくる場所さえ分かれば、どんなにいいショットでも打ち返せない球はないよ。 いずれ君は、青学のレギュラーになれると思うけど……今回は勝たせてもらう」 そう言って、乾は歩き出す。 「まだまだだね」 リョーマが言い、乾が足を止める。 「ん?」 『…?』 「青学に入ってよかったよ。 いろんなテニスを倒せるからね」 Genius 007 二人のリョーマ END. atogaki&次回予告↓ ---------------------- atogaki 第七話でした! っていうか乾…… セリフ長ぇよ!!! 真面目に手が疲れます。 クソクソ乾め…… ↑(笑) 次でランキング戦は終わりですね。 やっとです。 更新が遅くて申し訳ない限りです…ι アンケートもかなり票が入ってきまして… ありがたいです。 今現在では幸村、リョーマ、仁王、跡部が人気ですね♪ ではまた次回! ここまでお付き合いありがとうございました!! 次回予告↓ ---------------------- 次回予告 ランキング戦終了! リョーマVS乾の試合… 果たしてどうなるか!? 次回、 【スプリットステップ】 キャーー!リョーマ様ーーーvV!!! H21.03.12.木.AM06:28 投稿 H21.03.17.火.AM06:01 編集 [*前へ] |