Short story2 続・鶴の恩返し 前編 ※R-18注意 ※原作なんてあってないもの ※隠語、淫乱受注意 とある人里を少し離れた森の奥。 そこは今では希少となってしまった自然で溢れ返り、のびのびと暮らす野生の動物たちのオアシスのような場所でした。 そして空気を読まないかのようにその中に佇む、一軒のこぢんまりとした民家。 その小さな家の中には、人の姿となった鶴とそれを捕獲、監禁した男が二人で暮らしていたのです。 続・鶴の恩返し 〜前編〜 「なあって。こっち来いよ、イチャイチャしたい」 「今テレビ見てるんで後にしてください」 夕食後。 高野がテレビに釘付けの青年を呼ぶと、それはあっさりと退けられてしまいました。 なんだか倦怠期の熟年夫婦のような会話ですが、紛れもなくあの前回死闘を繰り広げた鶴と高野の会話です。 今では足首を拘束していた戒めも解け、自由の身なのですがそれでも鶴は未だ男と一緒に暮らしていました。 一体どうして。 そう思った方も多いでしょう。 でもそれには理由があったのです。 「………サツマイモのプリンを作ってみたんだが」 「高野さん愛してます」 高野がどこからか取り出したのは濃い黄色をした美味しそうなプリン。 それを見ると青年は真顔で涎を少し垂らし、なんと愛の告白をしてしまいました。 そう、鶴……もとい、本式名称を小野寺律というこの青年は自分で餌を探さなくても食事が出てくるこの状況に味を占めていたのです。 言わば、ただの怠け者でした。 「あー、おいひー。しあわせー」 「そうかそうか、可愛いな。尻触っていいか」 「だめです」 「…………チィッ!」 高野の変態行為はあれからも続いていましたが、それさえ除けば黙っていても食事は出るし、毎晩フカフカのお布団で寝られる。 更に律のゴキゲンを取るようにこうして時々甘いものも与えられ、まさにここは律にとって楽園のような場所でした。 絶対にここを離れるものか。 そんな童話にあるまじき、がめついことまで考えていました。 はた織り? いいえ、律はあれからは一度もはたを織ってはおりません。 鶴の姿とは言えど、織物に使用する羽は律の体の一部。 そんな大切なものを他の者の手に渡すことを、高野は良しとしなかったのです。 独占欲の強い高野らしいと言えば、らしいのでしょうか。 そんなこんなで結局律は何もせず。 ただ与えられた食事を摂り、高野が仕事に行っている間は近場を散歩かテレビを見てゴロ寝。 まるで専業主婦ならぬ、良いカモを捕まえたヒモ男です。 しかも高野も高野。 この男もまた、夕飯の献立に魚を出し「出て行く」と言われただけで、メニューをハンバーグに変えてしまうような大馬鹿者だったので特に問題も起きず。 まあ裏を返せばそれほどまでに高野は律のことを愛していたのでしょうが、その愛は悲しいことに深ければ深いほど律にとっては都合が良いだけでした。 とにかく二人は、こうして意外なことにも仲睦まじく暮らしていたのです。 ですが、高野もずっと尻に敷かれているわけではありません。 「もういいだろ、テレビ消すぞ」 「あっ」 「ほら、こっち来て」 高野はテレビと一緒に部屋の電気も消すと、プリンを食べ終えた律の肩を掴み布団の上へと引き込みました。 一応昔話が題材なので、床に敷く式の布団です。 ここはこだわります。 でも高野は最近、騎乗位の際のことを考えスプリングの効いたベッドを購入しようか悩んでいるので、もしかしたら近いうちに買い替えかもしれません。 「ま、まだお風呂…」 「どうせ今日も家に居たんだろ。なら問題ねぇ」 「あ……」 正直な所、高野にとっては風呂で清めたカラダより、一日の体臭が身に付いたままのカラダの方が魅力的なだけでしたが、それは内緒です。 高野はまだ微かに抵抗をする律の両手首をやんわりと拘束してやると、首筋に舌を這わせました。 ぺろりと舐めれば、少しだけ口に広がる汗の味。 それをゴクリと音を立てて飲み込むと、高野は待ちきれなかったのでしょう。 律のズボン……、ではなくさっさと下着の中へと手を突っ込んでしまいました。 「んぁ!」 敏感な性器を鷲掴みされ、律は飛び跳ねます。 「相変わらずちっせーなあ」 「あ、だめ、だめ…ッ」 「でも完勃ちすりゃもう少しはデカくなるか」 むにゅむにゅと、律の性器を厭らしく揉みほぐす手のひら。 まだやわっこい性器を双袋と一緒くたにして揉み込んでやれば、その小さな象徴は少しずつ形を変えてゆきます。 そんな男の豪快な愛撫に、堪らず律は身体をくねらせました。 「たァ、たかのさん、おクスリ…、まほーのおクスリ塗ってえ」 「ははは、お前は本当にアレが好きだな」 「すきぃ、あれ好き…」 甘えた声を出す律に、高野のナニはもうビンビンです。 魔法のおクスリを塗れば、自身の恥ずかしい所もピンクのおっぱいでさえも、とんでもなく気持ちよくなれる。 そんな要らない知識を身に付けた律は、得体の知れない魔法のおクスリがお気に入りでした。 …実のところそれはただの市販の媚薬だったのですが、まだ人間界での知識が乏しい律には全くわかりませんでした。 「よしよし、今日もたっぷり掛けてやるからな」 「あ……」 弾む声に、下心が浮き彫りになります。 けれどもそんなことにも気付かない律は、今日も見事に媚薬漬けにされてしまいました。 自分が体に塗られているものが卑猥な薬だとも知らないで、純粋に喜ぶその姿は可哀相で仕方がありません。 そうして高野は律の大事な股間に塗り過ぎだろ、というほどの量の媚薬を塗りたくると後ろの穴にも媚薬を塗りました。 「はぁっ、は…、あぁッ」 「これ、気持ちいい?」 「あっ、はいぃ、しょれすごくいい……!」 男の太い指を二本、難なく呑み込んでしまうほど慣らされた青年の秘孔。 指先を軽く曲げ、ヌルヌルとした粘膜を擦れば律の口からは舌っ足らずな喘ぎ声が次々に溢れ出してしまいます。 「あッ、」 くちゃり、くちゃりと媚薬が蕩ける音。 その卑猥な手の動きは律の形を調べるようであり、また、その形を変えようとしているものでもあり。 高野に媚薬でたっぷり潤った陰部を手で覆われ、性器を手のひらで押し潰しながら双袋をやわやわと揉まれると、律はもう気持ちよさに気が狂いそうでした。 「ふ、あ、たかのさぁ、」 律の強請るような声に高野は聞き返します。 「……ん?なに」 反応が明らかに遅れてしまったのは、クチュクチュと厭らしい音を立てる律の陰部に夢中だったからです。 高野の性器自体も律に早く挿れたい一心で先走りを流し、クチュクチュと下着の中で音を立てていましたが、こちらは絵的にあまり良くないのでスルーしましょう。 律はもじもじと腰を揺らし、上目遣いをすると真っ赤な顔で言いました。 「おしり、もっと奥がかゆいんです…」 「………!」 まさかの誘い言葉に高野の股間が膨らみます。 胸じゃありません。 股間です。 そんな股間が膨らんだ高野に律は更なる一撃を与えます。 「高野さんの、おっきいのでお尻の中掻いてぇ…ッ」 「………!!!」 もうここまで来たら、高野には我慢の限界でした。 据え膳食わぬはなんとやら。 そんな言葉が頭の中を過ぎると、高野は僅か0.3秒の速さで自身の衣服を脱ぎ去りました。 この辺はさすがです。 「りつ……っ!」 「ぁはアッ!」 高ぶった男の性器に、一瞬にして後ろを貫かれると律は歓喜の声を上げました。 ここで暮らし始めてなんだかんだと1ヶ月。 その間にもアナルセックスの快感を覚え込み、高野にハレンチなことを色々と仕込まれた続けた律は、すっかりえっちな鶴へと変貌を遂げていたのです。 高野曰わく、もとより律には淫乱の素質があったそうですが、それが本当かどうかは定かではありません。 「きもちっ、きもちいぃい!おしりとけちゃぁ……っ!!!」 「溶けるかよ、むしろ溶けそうなのはこっちの方だ…ッ」 ジュクジュクと熱を発するかのように、熱く火照り高野の性器を包み込む粘膜。 それはまるで高野の性器をトロトロに溶かそうとしているようであり、その想像を超える熱さと快楽に高野は眉間に皺を寄せました。 「ずっぽり人のチンポ咥え込みやがって、吸い付いて離れやしねェ」 「ら、らって、きもち…、こんなにきもちいい……!」 高野が腰を大きく揺する度、それに伴い律の細い身体もユサユサと揺さぶられます。 律のお尻の中で溶けたジェル状の媚薬がグチャグチャと厭らしく音を立て、高野はその水音に堪らなく興奮しました。 律の身体から伝わる、媚薬の作用もあったかもしれません。 ですが二人にとってもう、そんなことはどうでも良いこと。 高野と律はただお互いを貪るように身体を求め合いました。 「イクッ、イクぅうっ!!!」 「まだイくなよ、もう少し待ってろ」 「だめっ、出ますーーっ!」 限界を訴える、律の小さな性器はもう先走りでヌレヌレです。 もっと的確に気持ちいい所を擦って欲しくて尻を上下に振ると、それを見た高野が欲情して更に激しい刺激を与えてくる為、律の限界値は既に最高潮に達しようとしていました。 最高の快楽がすぐ目の前まで迫っているというのに、それを禁じられる苦痛。 律は我慢ならず自ら腰を突き出すと、自分で勃起した性器を扱き自身を快楽へと導いてしまいます。 「あああぁあっ!」 「あっ、てめ、このやろ…っ」 射精をすることにより、条件反射のように訪れるキツい締め付け。 そんな耐え難い快感に高野は不本意ながら自身も達してしまいました。 「……っは、」 「あぁ、う……」 本当はもっとセックスを楽しむ予定だった高野は、悔しさに表情を歪めます。 次イきそうになった時は、紐で縛ってやる。 そんな恐ろしいことを考えながらも、高野は射精の余韻にブルリと体を震えさせていたのでした。 情事、別名律の夜のお仕事が終わると、そこからはピロートークです。 実は口には出さないものの、律はこのまったりとした時間が密かに好きでした。 「高野さん…」 すり、と身を寄せれば甘えるような律の仕種にご満悦な高野の表情。 高野は隣りに横たわる律の肩を包み、引き寄せると優しく問い掛けます。 「なに?」 「あとでお風呂、入れてほしいです…」 「いいよ」 どこまでも甘やかしいな高野にはもう完敗と言っても良いでしょう。 高野にとって、律の世話をすることは何にも代え難い幸せだったのです。 もしかしたら意外と面倒見の良い一面があったのかもしれません。 「あ、でもえっちなことは無しですよ」 「…………。」 とまあ、時々若干のすれ違いもありましたが二人は仲良く暮らしておりました。 しかし、そんな二人の幸せな生活も終止符を打とうとしていたのです。 [*前へ][次へ#] [戻る] |