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ASSAULT〜僕らの日常〜(完結)
Misshon 01 始まりの日 6
「SIGか・・・」

伊吹の思考は意外と冷静であった。エアガンではないと確信していたし、かといって撃たないといった確信があったわけでもない。ただありのままを観察して、ぽつりと声になったのだ。

「驚いた。知ってるの?・・・そう、SIGのP228自動拳銃(以後『シグ』と表記)よ」

女はシグのスライドを引き、弾薬を装填する。

「撃てるのか?」

伊吹は挑発をする。女は顔をしかめ、怒りを露にした。

「あんた・・・私を嘗めてるの?状況分かってる?今私が引き金を引けばあんたの脳みそは無様に地面に飛び散るのよ?」

引き金に指をかける。本気だ。しかし、全くといっていい程、伊吹は怖がっていなければ動揺もしていない。普通なら泣いて命乞いをするレベルなのだが・・・。

「いや、どちらかというと・・・お前が俺を嘗めてる」

伊吹の言葉に女は一瞬ポカンとした後、ふっとあざ笑うように笑みを浮かべた。

「はっ。あんた一体なにをー」

女が一瞬目線を伊吹から外した刹那、伊吹は動き出していた。伊吹は素早く女のシグのスライド掴み、思いきり女の方に引く。するとスライドがシグ本体から外れ、しかもそれとと同時に、いくつかの部品も飛び散った。

「!!?」

少女は何が起きていたか理解が追いついていない様子であった。さらに伊吹は立て続けにシグのマガジンリリースボタンを押し、弾丸が満タンの弾倉を抜いてしまった。

あっと言う間に女のシグはバラバラになってしまった。

「ちょ、ちょ、え!!?」

女は慌てて部品を拾う。
拾い終わると涙目になりながら伊吹を強く睨み付ける。

「何てことすんのよ!!」

「命あっただけ良いと思えよ・・・」

伊吹は呆れていた。

「何者?あんた」

「答える義理ねーよ。」

伊吹はそう吐き捨て、立ち去る。

「ちょっと待ちなさい!!」

女は追っかけて来ようとする。が、

「いたぞ!あのガキ!ぶち殺せ!!」

伊吹は後ろをチラリと見た。どうやらあの女は追われているらしい。

最後にまたこっちをキッと睨んで行ってしまった。

「何だったんだ?一体」

伊吹はスーパーに行くよりも、家で今日は寝たくなってしまったので帰ることにした。

因みに、彼がいとも簡単に銃をバラせたのは子供時代にパズル代わりに遊んでたからだ。正確には父にパズルを買って貰うように頼んだら代わりに拳銃が送られてきたからであるのだが。

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あきゅろす。
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