ASSAULT〜僕らの日常〜(完結) Misshon 16 dead race 「おっかしーな」 ジノヴィは煙草を吹かしながら手元の無線に耳を澄ませる。定時連絡の時間なのにいつまでたっても連絡がこない。砂嵐だけだ。 ガンガンと無線機でテーブルを叩きテーブルの中央に置く。 「よせ、ぶっ壊れるぞ。どうした?」 隣に座っているリチャードが珈琲を飲み、こちらを見る。 「いや、セツナの野郎から定時連絡が来ねぇんだよ」 「何か連絡したくなくなるようなこと、お前したんじゃないか?」 「心当たりが無いことはないが・・・」 「全く・・・」 そんな会話をしていた時。 [ザ・・・こち・・ザザ・・・ジノ・・・ザザザ] 無線から声が、雪那の声だ。 「おい。セツナ?聞こえねぇぞ。セツナ!」 ジノヴィはテーブルに乗り出し、無線に口を近づける。しかし、すぐに砂嵐へと変わった。溜め息をついて椅子に深く腰掛ける。 そこで、リチャードがなぁ、と話し掛けてきた。 「この無線、こんなに電波悪かったか?」 「あ?いや、結構強いはずだが・・・」 そこで二人の動きがピタリと止まる。その無線がこの状態ということは・・・。 「おいまさかリック・・・」 「あぁ、敵のジャミング(電子妨害)だ!」 ジノヴィは立ち上がりバンのキーをリチャードに投げる。 リチャードはパシリ、とそれを受け取った。 「行くぞ!」 「あぁ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |