・雑記
爪切り
パチンパチンと
切り取られてゆく赤いネイル
音をたてる
大好きな赤色
大嫌いになってゆく
真っ赤なルージュ
貴方様どちらへ
「ちょっと仕事へ」
真っ赤なトリック
私を騙す悪い男
赤色が好きな優男
口の巧いペテン師
「君は赤が似合うよ」
貴方はそう言って私の手を取り
爪に赤いネイルをのせてゆく
その度 そのヒンヤリとした感覚が
貴方色に染まってゆく私を狂わせた
もうけして残らないように
警告を鳴らす赤
切り取られ死んでゆく赤い爪
捨てられた私と同じ
捨てられた女達と同じ
夢は哀しいほど鮮やか
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!