・雑記
金木犀。
夏も間近の今日、昔まだ幼かった頃によく訪れた事のある公園に足を運んだ。
そういえばあの頃はまだ、月には兎がいて餅をついていると思っていたし、星は星形だと信じていた。
私が夜、
「どうしてお月様は付いてくるの?」と聞くと、
大好きな祖父は
「お前の事が大好きだからだよ。」と教えてくれた。
今考えれば馬鹿馬鹿しいと笑うけど、あの頃の私には十分すぎる「幸せな事」だった。
大好きな祖父はいつもふんわりと笑っていた。
目の周りに寄るあの笑い皺に、私は何度安心感を与えられていただろう。
どんな悲しい事があってもいつの間にか泣き止めた。
今日はそんな祖父の5回目の命日。
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