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逃げる。
2

委員長の壱成が一夜と弥彦、そして藍の存在を見つけて軽く舌打ちをするが、葵を見つけて見下す目をしてニヤニヤと笑った。

「花房先輩と皇先輩に挟まれて誰が居るかと思えば元会長様じゃねぇか。
早速Zクラスでハブにされてここでのんびりサボってんのかぁ?」

弥彦のコメカミに青筋が浮く。
葵は変わらず黙々とゆっくり食事を続ける。

今度は副会長達が嵐を背に隠しながら前にでた。
一夜に頭を下げた。

「皇先輩。
安藤は貴方が守って来た生徒会の名に傷をつけました。
私達の光はここに居る嵐です。
今朝正式に嵐が生徒会長となりましたのでよろしくお願いします。」

「嵐ちゃんがいたら学園はたのしくなれるんだよぉ。」

「…嵐。…凄い。」

「お前等!ありがとな!!
一夜の隣は俺が相応しい!!!
一夜だから、こっちこいよ!」

役員共と嵐の言葉に一夜は青筋を浮かべながら壮絶なえみ見せた。

役員は顔を青く。
嵐はウットリと見ていた。

「本当てめぇらが俺達の後釜なんざ恥ずかしいもんだぜぇ。

今日にでも、俺以外の前役員がお前等の元に行くだろうよ。

誰が仕事してなかったかわかるだろうな。

この先何があろうと葵の近くに寄るな。

寄ればてめぇらに死にたくなるような屈辱と痛みを与えてやる。

あとクソ猿。てめぇみたいな、不細工で礼儀知らずが俺達を馴れ馴れしく名前で呼ぶんじゃねぇ。

殺すぞ。

一夜の言葉に役員は体を震わせ、嵐は『酷い!葵のせいだ!』と泣き喚いた。

葵は食べ終わっていて、日本茶をコクコクと飲んでいた。

それに苛立ったのは壱成で、葵の背後から襟首を掴んで引き倒そうとしたが、弥彦に止められて睨みつけた。

「…花房先輩達はなんでこんな一般庶民を庇うんすか?
セフレをはべらして調子乗ってるだけの汚い男を。」

それに弥彦は苛立ち、壱成を後ろの机に投げ飛ばした。

壱成は痛そうに顔を歪めて、弥彦を睨みつけようとしたが弥彦の表情を見て顔を青くさせた。

だが、葵が弥彦を引っ張り止めた事で緊迫した空気が散った。

「ヤッ君。俺、ご飯終わったから行こう。一応、謝りと状況剛士にメールしたから風紀つれて来るし。

もし物が壊れたら、剛士が更に書類と向き合う羽目になるから辞めたげて。」

その言葉は最もで、真面目な後輩を思い浮かべて弥彦は舌打ちをして我慢した。

そして、葵は壱成を見て副会長の薫を見て溜息をついた。

「お前等さぁ。
俺は別にお前達がした事を恨みもしないしどーでも良いんだよ。」

その言葉に壱成達の眉間にシワが寄るが関係無しに話す。

「お前等役員は元々仕事中に、少し仕事すれば休憩だと紅茶を優雅に飲んだり、セフレを生徒会室の仮眠室で抱いたり、無口か知らんが気に入らなかったらすぐに不機嫌なオーラ出せば周りが黙ってくれるとか、役に立たなかったし。
何言っても俺は一般庶民ですから黙れだもんな。
本当仕事増やしてくれるだけで迷惑だったしな。

委員長は喧嘩して気に入らないやつ黙らせれば良いと思ってるし、物壊すし、ナルシストだし、頭悪い。

てな感じで、俺は今回のリコールに非常に感謝してんだよ。

馬鹿な坊ちゃんのお前等のお守りなんざウンザリなんだよ。面倒くせぇ。

せいぜい剛士達に見限られないようにな。

俺からしたら早く辞めちまえって思うけど。

能無しのお前等がイッチー先輩達やヤッ君達と同等だと思うなよ。

名ばかりの奴らが。」

キレた葵は淡々と言い放ち目も合わさないで食堂を出て行った。

一夜と弥彦もそれに続く。

藍だけがユックリ立ち上がり止めと言わんばかりに笑顔で死刑宣告をして行った。

「前役員にしばかれない様に頑張りな。まぁ。仕事してるフリをしようが隠そうとしようが彼奴等には聞かないだろぅね。

それと、漣。
光栄に思いなよ。お前は弥彦と俺が直々に相手してやるから。

最後に、これ重要ねぇー。
その騒音猿躾ときなよー。
今度俺達を馴れ馴れしく名前で呼べばフルボッコにするから。

はぁーっ。疲れた。

本当葵ちゃんは優しいねぇ。
ちゃんとお前達を相手してたんだからさぁ。

俺なら無理。絶対無理だね。
そんじゃー、葵ちゃんに近付くなよ。






本当に痛めつけるから。」



[*退避しろ][ちょっくら散歩#]

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