皆さん静かにお願いします。
女男
魅夜の寝床は学園内の至る所にある。
今日は寒いのもあって日の当たる図書室の奥のソファーで転がって寝ていた。
カタンと物音と複数の知らない人間の気配で目が冴えてくるのがわかった魅夜は気だる気に起き上がった。
そこには来夢ほどでは無いが、美少年と言われる様な小柄な男と同じくらい小柄な男が2人ほどいた。
魅夜はその三人には見覚えがあった為に溜息を吐いた。
「こんにちは。桜木様。」
白々しい挨拶を気だるく受け流す。
「あいつのセフレ達が今さら何の用?」
魅夜の言葉に美少年は笑顔を崩さずに、他の2人は肩を震わせた。
「桜木様。八神様とヨリを戻して頂けませんか?」
「はっ。お前達の誰かが相手をしてやれば済む話しだろ。
それになんで、お前にそんな願いをされなきゃならない?」
少年の言葉には声だけで笑い、意味のわからない行動を取る理由をきいた。
「八神様は貴方を愛されているからです。貴方が居なければ僕達など不用な存在。」
「ほーぉ。セフレで居たいのか?」
「えぇ。体だけでもあの方と共にいれるのですから。」
「不愉快だ…本当に不愉快だ。」
魅夜は下を向いて呟いたあと、踵を返した。
今度は少年が笑みを引っ込めてヒステリックに叫んだ。
「頷かないなら、お前ら少し痛めつけてやって!」
魅夜の前を立ち塞がる様に立ったのはゴリラの様な男が5人だった。
「ラビリンスの者か?」
魅夜が聞けば男達は下品な笑みでこたえてきた。
まずは主犯を逃がすわけも無く、少年三人も殴り気絶させた。
そして、トンファーを取り出してゴリラも地に伏せた。
パチパチパチ
「さすが魅夜やでぇ。一瞬やん。」
「黙れ陸。魅夜が疲れるだろ。」
「…陸。煩い。」
拍手をしながら出て来たのは神トリオだった。
来夢は主犯の少年を踏み付けながら魅夜に目線をむけた。
「こいつらどうする?」
「…生徒会室に放り込む。
良い迷惑だ。あいつらのチームの奴らだ責任もって処分させる。
運ぶの手伝って。」
「おーよ。光輝にも連絡いれといたからなぁ。」
陸の言葉に頷いて。魅夜はゴリラの首根っこを持ち引き摺った。
少年達は龍騎のセフレだ。
魅夜が触りたくない理由は三人もわかっていた。
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