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皆さん静かにお願いします。
別れ

高級マンションの一室で男と男のセックスの音と声が聞こえる。

そして、その部屋のリビングに座り無表情に空を眺める男こそがこの物語の主人公である桜木魅夜(さくらぎみや)である。

魅夜はセックスの終わったのを気配で感じて、ベッドルームの扉を開ける。

そこには、女のような顔をした男が魅夜の恋人で、男でも女でも魅了する外見を持つ八神龍騎(やがみりゅうき)に擦り寄っていた。

タバコを吸っていた龍騎は、他の奴がいる時はリビングでボーッとしている魅夜が部屋に来て驚いた顔をしていた。浮気相手も気付いて戸惑いながら龍騎から離れた。

だが、魅夜はいつも通り無表情で口を開いた。

「悪いな。」

その言葉に2人は更に驚きの顔をする。何故魅夜が謝るのかがわからないのだ。

「あー。龍騎。」

「なんだ?」

「別れよう。」

魅夜の言葉に目を見開く龍騎。
そして、一瞬にして眉間に皺をよせて浮気相手の顔面を殴った。

「ぜってぇ別れねぇ。」

「何故?」

「お前が好きだからに、決まってんだろ!!」

「浮気をするのにか?」

魅夜の言葉に言葉を詰まらせる。
魅夜は一つ息を吐いて龍騎を真っ直ぐ見た。

「俺はもうお前に愛情は無い。
表情が乏しい俺だが、監禁されながらも黙っていたのはお前だからだ。
監禁されながらも目の前で平気で他の男を抱くお前に、いつまでも愛情を持てるほど俺の心は頑丈にできてはいない。

サヨナラだ。龍騎。」

「っ!!待てよ!!」

魅夜を捕まえようとする腕をスルリとかわす。

「他の男を抱いていた手でさわんじゃねーよ。」

冷たい声で冷たく言い放ちマンションを出ていった。

残された龍騎はセフレを殴り起こして部屋から出て行かせた。

「くそったれぇ!!!!」

その日マンションは、窓が割れ部屋の物はグチャグチャに壊された。




2人が一緒に住んだのは、三ヶ月だった。




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あきゅろす。
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