ゆるゆる 5 こうして愛夢の一つの大切な恋が終わりを告げた。 要を恨んでも誰も文句は言わないだろう。 だが、愛夢は人を恨む気持ちを持ち合わせない。 ただ、ただ悲しいだけ。 被害者ぶる気は無い。 要を悪く言われたくも無い。 だから心配をしてくれる優しい周りの人達にこれ以上の心配をかけないようにと仮面の笑顔を張り付けた。 俺は幸せでした。 例え仮初めでも。 貴方に出会えて幸せでした。 例え顔を見れる日が限られていても。 あの日の笑顔を忘れません。 あの時の楽しかった日々を忘れません。 この気持ちの整理の仕方は俺の自由。 どうか貴方の恋が実りを告げますように。 愛夢はただ祈った。 [*前へ] [戻る] |