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小説
ミスコンにて1-2(主直)UPH21.5.14
もしも文化祭で付き合っていたらとしたらのお話でみんなに内緒でという設定にて


文化祭、ミス?八高コンテストの優勝者が発表された。
「今年のミス?八高コンテスト優勝者は・・・熊田さん!」

「うひょー!」
クマが選ばれた。
事もあろうに、クマは、とんでも無い事を言った。
「ミス八高コンテストは、水着審査をするべがな〜。」

深海はこの時、ペルソナ「アリス」でおもわず
「死んでくれる?」を発動しそうになるのであった・・・・


ミス?八高コンテストが終わり、深海はぴりぴりしていた。

(ただでさえ、直斗が、コンテストに出るんて嫌だと思っていたのに・・・、クマの奴がとんでも無い事を言って・・・、もとはといえば陽介が・・・)

はぁーとふかーい溜息を深海はついた。

寛容さオカン級の深海だが、直斗の事に関しては、寛容さゼロになるようで、どうしたもんかと、化粧を落とし、学ランに着替えてながら考えていた。

そうこう考えるうちに、正真正銘の女子によるコンテストが始まった。


直斗は、いつもの私服にいつもの帽子を

(被ってない!)

深海は辺り様子を見渡した

「やっぱ、かわいいじゃん」

「学ラン着せとくに、もったいないじゃん、やっぱ」

「俺、一目ぼれかも」

直斗を褒め称える言葉があちこちに聞こえて深海は思った。

(やっぱり!、水着なんて絶対ダメだ!なんとかしないと)

そう思うと深海は、すでに、コンテスト控え室の近くに足早に移動していた。

会場から、移動するときに、陽介から声を掛けられたようだったが、深海には聞こえてなかった。





「直斗君、絶対出てもらうからね!私服と制服は没収しとくから、これに着替えて」

千枝に、着ていた服を剥ぎ取られて、バスタオルだけ身に付けていた、私服と制服と抑えられた直斗は、水着を手渡されて、泣きそうな顔になっていた。

「ほら、ほら、あきらめてね!絶対、ネビキ魔人達にぜーったい!勝つんだから!」

今は何を言っても、千枝に敵わないと観念した直斗はしぶしぶ水着をうけとった。


「あとで、行きますから、先輩達は先に行っててください」

直斗は消えるような声で言った。

「うん、わかった」

千枝たちは、控え室から出て行った。

直斗は、服もないので、仕方なく水着をきて、バスタオルを体に巻いてどうしもんかと悩んでいたら



「直斗、いるのか?」

教室のドアがノックされて、聞きなれた声が聞こえた。

「はい、僕だけです、鍵掛かってませんから・・・」

直斗がそう言うと、ガラリと引き戸が開けられた。

「直斗だけなのか?」

深海は辺りを見渡した、しかし、直斗の声が聞こえたはずなのに直斗が見当たらない

「直斗?」
再び深海は呼んだ。

「こ ここです。」

か細い声がしたほうへ目を向けると、カーテンを体に巻きつけた直斗がいた。

深海は、微笑みながら言った。

「なにしてるんだ、カーテン巻きつけて」
深海が、1歩直斗へと歩を進めると
「い いえ、あの、近づかないで下さい。」

「なんで?」

「だから、今、その、服着てなくて・・、あっでも裸ではないですよ!」

「ああ、そうか、次、水着審査だもんな、間に合わなかったか」


深海が、間に合わなかったと言ったのを聞いた直斗は、首をかしげた。

そんな直斗に、深海は、自分の学ランを脱いで、ゆっくりと直斗に近づいた。

「千枝たちに、襲われる前に、直斗を奪取しようとしたんだけど、ちょっと、遅かったな」

そう言って、直斗に学ランを差し出した。

「えっ、どうして・・」

「取り敢えず、これ着て、コンテスト終わるまで一緒に隠れよう」

直斗は、差し出された学ランを受け取り、カーテンの中で羽織り、前ボタンをきっちり留めて。

おずおずと直斗は、ようやく、カーテンの中から出てきた。

「でも、隠れるって、どこもかしこも、人で一杯ですよ?」

「いい所見つけておいたし大丈夫、今は、みんな、ミスコンの方へ行ってるから、廊下も今は人が居ないはずだ」


深海は直斗の手をとり、教室の引き戸を少し開けて回りの様子を確認した。

「うん、誰も居ない、今のうちに、中央階段を上がって屋上まで行こう、1階と2階を越えれば、
3階は、立入り禁止だから大丈夫だよ」

直斗に、にっこり微笑んでせーのっと、二人で走って階段を上った。


幸い、深海の言った通り、誰にも会わずに屋上へと出た。

直斗が息を整えていると、ふわりと体に毛布が掛けられた。

「寒いだろうと思って、用意しといた。」

「ありがとうございます。
でも、先輩、はじめっから助けてくれる気だったんですか?どうして?」

どうして、と直斗に聞かれた深海は、少し困った顔で、手で口元を覆った。
そして、直斗を、じっと見つめて
「分からないか?」

直斗は、コクコクと頷いた。

はぁっと、深海は小さく息を吐いて

「本当に?」

そう言うと、学ラン越しに直斗の腰に腕を回し抱き寄せた。

そして、深海は直斗の耳元で

「俺、直斗の服取り戻してくるから、その間に考えてて」

じゃっと、直斗の頬に軽くキスをして、校内へと戻っていった。

何気に頬にキスされた直斗は、しばらく固まった状態だったが、ふっと我に返りかぁーっと顔を紅くしながら

「学校で、キスはしないでって言ったのに・・・」

とうに居ない深海に言った。


2-2へ次回へこうご期待?! 








≪あとがき≫
文化祭では、コミュ発生直後ですので恋人には出来ないにですが、
もし付き合っていたらとして、妄想してみた。
千枝たちに責められたときも、自分の選択は「そうでもない」だったのに、千枝に「地味に乗っかろうとしてない?」なんて言われて、何故に?と思った。
直斗の水着は見たいけど、みんなには見せたくないとの思いを込めてみました。


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あきゅろす。
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