マッチョマン
まだそんなに遠くに行ってないはず。
とりあえず、駅周辺を探してみることにした。
あんな美少女が目立たないはずがない。近くにいればすぐに見つかるはず!
「──…はぁ」
考えは甘かったらしく、思いつく近場を探したものの、凛ちゃんの姿はなかった。
やっぱり、いくら美少女でも駅周辺なんて探すの難しいか…
私は諦めて、改札を通りホームへと向かった。なんか…今日は疲れたかも。かなり眠い。
重たい目を擦りながら、電車を待つ。
「や、やめてくださいっ…」
半目の私の耳に届いたのは、鈴の音のような声。
もしかして…近くにいる?
「いいじゃーん」
次に聞こえたのは鈴の音声とは違う、低くて太い明らかに男の声。
振り返れば、体格のいい男三人に囲まれている美少女の姿。
──凛ちゃん!!
そ、そして…
マッチョマン……。
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