女王
上品にカフェオレを飲む凛ちゃんに対し、私はカフェラテの泡をボーッと見つめる。
──只今、駅付近のとある喫茶店で私たちは向かい合っている。
とりあえず、体育館裏ではなかった。
遠くから見れば、美しいティータイム。
けれど、近づくと…
「あんた、聞いてんの?聞こえてんなら返事しなさいよ」
「へ?なんですと?」
「聞けよ」
冷ややかな目で睨まれる。とても見た目からは想像できない。
「だから、お兄ちゃんに何かしたかって聞いてんの」
「え…?や、別に」
凛ちゃんはイライラしたようにスプーンでカフェオレをかき混ぜる。
そして
「嘘つくんじゃないわよ。吐けるもんは全部吐け」
今までで一番恐ろしい黒いオーラを放った。
…これは、姫でも小悪魔でも悪魔でもない!!
女王だ…。
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