言いたい放題
まぁ、あの日悠くんを突き放して以来自分が少し変な気はする。
あれから連絡すらとってないし。正確には向こうから来る電話もメールも応答しないだけなんだけど。
だって…気まずいし。どうしたらいいのかわからないんだもん。
「あーっ!!」
一人の子が急に叫んだ。
「な、なに?」
「あれ!あの子!!」
信号越しに指差す先を辿ると…
「ライバル!!」
「あ…」
周り一帯にモテオーラを放出している悠くんの妹──凛ちゃんの姿。
「うわー小悪魔っぽいね」
「うんうん。天使に見せかけた小悪魔って感じ」
「ありゃー手強そう」
天使に見せかけた小悪魔というか、中身は小悪魔を越えている気が…。
「なんかさー、笑顔に裏ありそう」
「あ、わかるわかる!」
皆は興奮気味に凛ちゃんを観察し、言いたい放題。
き、聞こえたら恐ろしや…。
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