いけないもの 「やっぱり怒ってますよね。この間のハロウィンといい、今回の件といい…」 え、いやいやいや、まだハロウィン引きずってんの!? 「兄妹そろって迷惑かけてすみませんでした!!」 「あ、いえ…──へ?」 きょ、きょうだい? え、キョーダイ!!!? 「キョ、キョキョキョキョ!?」 「すみません、俺日本語しか話せなくて…」 すみません、私もです。 「…兄妹?誰と誰が?」 「え?俺と凜です」 「えぇぇえぇッ!!兄妹ー!?」 驚く私に悠くんは首をかしげている。兄妹って知ってると思って話を進めてたのか…。 「家族構成話すの忘れてましたっけ?」 「うん」 「二人兄妹なんです」 なんだ兄妹かぁ。 心配して損した。 「え、心配?」 「へ?」 「なななな!何それ!!」 私が悠くん好きみたいじゃん!! 「…どうかされました?」 「なっ、なんでもない!」 おかしい。 だって私たち偽カップルだもん。好きなんて感情生まれさせちゃいけないんだよ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |