強制的なお見合い
「──…ねぇ、やっぱり」
「今さら無理よ!」
勝手に決めたくせに!!
私は今、とある喫茶店で見合い相手を待っている。
何故こうなったかと言うと…──
「お母さんのお友達でね、あんたと同い年の息子さんがいる人がいるのよ! なんか、女の子が苦手で困っているんですって!」
渋々でかける用意をしながらも、私は隣で髪の毛をセットしているお母さんを横目で睨む。
「…それで?」
「あんた嫁にいけるかも危ういのに、いかないとか自分で言い出してるでしょ? だからお互いの今後のためにお見合いさせたらどうかしら?ってなったのよ!」
ってなそうだ。
なんて親だ。子供を信じて、自然に身を任せればいいのに。
「…──ねぇ、やっぱさぁ」
「あ!来たわよ」
お母さんは、目を輝かせながらお店の入り口を指差した。
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