送り迎え 「あのさ…」 風か冷たい。冬が来たのだと実感する。 「はい?」 「もう送り迎えとかしなくていいよ?」 あのハロウィンのケガ以来、責任を感じている悠くんは送り迎えをすると言ってきかない。 「でも、完全に治るまでは…」 「や、だってさ視線…痛くない?」 そう我が学校は女子校。 男がいるだけで注目を浴びるのに、悠くんのような美少年が現れればみんな釘付けだ。 「学校で慣れてます」 そう言って少し困ったように微笑んだ悠くん。 この笑顔で釘付けになっていた女はみんなノックアウトだろう。 もちろん私もそろそろヤバイ。 「では、また帰りに」 「あ、…うん」 うっひょー!!ヤバすぎる!制服姿もこれまた美少年!! こりゃ、女たちも鬼になるほど追うだろうな。 私は悠くんと別れ、教室へと向かった。 [次へ#] [戻る] |