嫁?
これでも外に出るときは、お洒落に気を遣っている方だと思う。
だけど、気が抜けると…
「口開けてテレビ見ないの!!」
洗濯物を抱えたお母さんが呆れ顔で、私の前を通過していった。
「口…開いてた?」
「開いてた。アホ面だったわよ」
冷ややかな視線が痛い。
「あははは…」
はい、どうせアホですよ。そんなアホは貴方から生まれたんですよ。
「あんた…このままじゃ、嫁にいけなくなるわよ!!」
神妙な顔つきのお母さんに笑えてくる。
だって、そんな嫁なんて気が早いし、第一
「行く気ないし」
結婚なんてしたら今みたいに過ごせないし、まだまだ先の話だ。
私の言葉に、お母さんはわざとらしく深いため息を吐いた。
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